Windows にて普段の文字入力には Google IME を使用している。
キーボード上段とか右小指で打つ領域の記号を入力するのが大の苦手で、スピードが遅すぎてどうにかしたかった。
(半角記号を入力するたびに全角と半角をいちいち切り替えるのも時間がかかって…)
それで去年から、ローマ字テーブルとユーザー辞書を魔改造して記号入力がアルファベットキーと変換だけで済むようにしていた。
(ほんとは記号のタイピング練習が一番の近道だけどサボっちゃった/ᐠ•ω•˶ ;ᐟ\ )
ついでに定型文 (←これは辞書登録するのが定番) もローマ字テーブルに登録して変換すら不要で入力できるように設定。
しばらく試して設定が固まってきたのでここで一旦まとめてみる。
注意
普通に高速に記号が入力できるのであれば記号設定は不要だと思います…!
記号の入力スピードが遅いのに普段から記号を使う機会が沢山ある場合に、押し慣れたアルファベットキーだけで記号入力を完結させる魔改造例なのであくまで参考程度に…。
(今後も使い続けて設定を改善し、適宜このページの内容も更新しようと思います。)
使用する Google IME の機能
ローマ字テーブルとユーザー辞書の2つによく使う記号や定型文を登録して、入力を高速化する。
(記号入力に困っていない人は定型文だけ登録すればOK)
ローマ字テーブル
どのローマ字を打てばどの仮名に変換されるかを設定するテーブル。
例えばこの画像の先頭行では「zye」 と打てば「じぇ」と入力されるという設定になっている。
(他の行に「je」と打てば「じぇ」と入力される設定も入っている。出力は被って良い)
Google IME の場合、この設定を自分で色々編集できる。
凄いのは「ローマ字 → 仮名」ではなく「ローマ字 → 記号」「ローマ字 → 定型文」なども画像のように登録できる。
対応するローマ字つづりを入力すると勝手にその記号や定型文になるので、変換が不要な分 辞書登録よりも高速に入力できる。
(ただし変換候補に表示されないので、自分の頭の中でよく使う物を記憶しておく必要がある)
ユーザー辞書
単語を登録しておけば、変換でその単語を出力できるおなじみの機能。
もちろん記号も登録できるので特定のアルファベットを単語として登録しておけば、アルファベットを入力して変換するだけで記号を出せるようになる。
よく使う定型文を片っ端から辞書登録している人なら沢山いるはず。
ローマ字テーブルと比較すると変換のためスペースキーを押す必要がある反面、ローマ字テーブルよりも広い文字種が登録可能で読みが被っても問題ないというメリットがある。
うまい具合に両者を使い分ければOK。
ローマ字テーブルの設定
※以下個人の設定備忘録なので、皆様の環境や好みに合わせて設定は変更してください。
概要と注意点
- この機能を活用すると、特定のローマ字列を入力するだけで変換を介することなく記号や定型文を一瞬で入力できる
- 変換不要なので辞書への単語登録よりも高速
- 半角英数字はローマ字テーブルに登録しても入力時に全角になってしまう。(文字種の制限)
- 変換候補に表示されないので、自分の頭の中でよく使う物を記憶しておく必要がある
※以下、自分の設定をメモ。いちいち変換するのが面倒な全角記号を2~3キーで入力できるように設定しているけど、これをすべて頭に入れて入力時の習慣にできるまでには時間がかかったので、あくまで参考程度に…。
※人によっては定型文の入力の方が記号よりも恩恵が大きいかも。ただ、自分はよく使う定型文をあまりローマ字テーブルに設定できていない。
ローマ字テーブル設定の開き方
まず、Google IME の設定画面を開く。
画面右下のIMEのところ「あ」ボタンを右クリック
メニューから「プロパティ」をクリック。
「ローマ字テーブル」のところの「編集」ボタン
「編集」 → 「新しいエントリー」から新しい入力設定を追加できる。
「入力」のところにローマ字つづり、「出力」のところに登録したい記号や定型文を入力する。
たとえば「xh」と打って「★」が出るようにするには、入力を xh、出力を ★ にすればOK。
ローマ字テーブルに登録した記号・単語
全角記号系
- xとアルファベット1文字でよく入力する全角記号が入力できるようにしている
- x の後ろのアルファベット1字は、一応記号に関係した文字になるように努めた(けど、結局は慣れで覚えた)
- x から始まる通常のローマ字入力「ぁ (xa) 」などを使わないので、x が好都合だった。
(小さい文字系は x の代わりに l (エル) で入力している。「ぁ (la)」など。)
入力 | 出力 | 備考 |
xm | ○ | m : まる |
xh | ★ | h : ほし |
xd | ◆ | d : ダイヤ |
xk | ~ | xka→ヵ、xke→ヶの設定を消した k : から |
xp | ※ | |
xt | × | xtu→っ、xtsu→っ の設定を消した t : times (掛ける) |
x. | … | |
x, | ・ | |
x; | : |
↑これ以外にも登録できる余地はあるけど現状登録していない。
※自分用設定メモ※
矢印記号のローマ字テーブルを一部変更。矢印は元々ローマ字テーブルの中に入っているけど自分の好みに合わせて向きを変えた。
デフォルトからの変更 | 入力 | 出力 |
zh | ← | |
変更あり! | zj | ↑ |
変更あり! | zk | ↓ |
zl | → |
頻用定型文系
- 極めてよく入力する定型文は「fj+ 各定型文に対応する2字 」で入力できるようにしている
- 先頭を「fj」にしたのは、ローマ字テーブルの他の入力と被らない&ホームポジションで両人差し指にて素早く入力できるため
入力 | 出力 |
fjoh | おはようございます |
fjos | お世話になっております |
fjot | お疲れさまです |
fjyo | よろしくお願いします |
fjar | ありがとうございます |
fjgo | ご参照ください |
などなど… (これは完全に個人に依存する設定)
4 キーで定型文が爆速入力できるので設定する価値はある。
(記号設定が不要な人なら先ほどの x から始まるローマ字設定も全部定型文にしちゃえば超効率化できる)
ユーザー辞書の設定
※普段の単語登録スタイル
普段の単語登録の習慣と今回の記号用単語辞書で衝突がないように一応記載。
- よく使う単語は普段から、気付き次第単語登録する習慣をつけておく
→ そのために単語登録のショートカットキー設定は必須 - それとは別に、入力が面倒な記号や定型文などはあらかじめ体系的に登録しておく
- 顔文字を単語登録するときは読みの先頭に「v」を付けている
(たくさん登録している顔文字で通常の変換候補が埋もれてしまわないようにするため) - 絵文字を単語登録するときは読みの先頭に「m」を付けている
(Windows 標準の絵文字ピッカーが不便で入力に時間がかかるため、代わりに IME 経由でよく使う絵文字を入力)
単語登録の方法
Google IME の「辞書」タブから「ユーザー辞書の編集」へ移動。
「追加」ボタンを押して、よみと登録したい単語を入力する。
(品詞はいつもテキトーに全部名詞にしている)
辞書に登録した記号・単語
- キーボードから直接入力できる記号でも、位置が遠くて押すのが面倒なやつは単語登録して変換で出すようにした
- このあたりはお好みで設定 (自分は記号入力が遅いので…)
全角入力時に半角で入力したい記号
- 文の中でたった1文字だけ半角で打ちたい記号がある場合に使用
(半角に切り替え→全角に戻すのをいちいち繰り返すのが面倒なので) - 頻用の半角記号、一部のカッコは1文字で変換できるようにしている
(それ以外は2文字以上) - その記号を全角で打つ機会がそもそも一切ない場合は、常に半角で初めから入力される設定にできるのでその方がおすすめ
(設定方法はこちらの「おすすめ設定」 → 「入力補助」
例えば半角の「!」を全角入力時に使いたい時、「j」を打って変換すれば「!」になるようにしている。
よみ | 単語 | 備考 |
j | ! | j は押しやすい位置 & 逆さで ! になる |
h | ? | h:はてな |
t | = | t:等号 |
p | + | p:プラス |
m | - | m:マイナス |
s | / | s:スラッシュ |
d | " | d:ダブルクォーテーション |
r | & | ※& は a, n いずれも変換に使えないため、r で妥協した |
半角カッコ類
- カッコは cacco, kakko として c, k を変換用文字に。
- 例えば c を変換すると ( になる。k を変換すると「 になる
- 閉じ括弧は後ろにエル l を付けて変換
cl → ) kl → 」 - 半角カッコの前後に半角スペースを入れたい場合は s も付け加える
cls → )
※カオスになっているので良い子や良い猫はこれを真似しないで普通に記号タイピング練習をしてください。
↑わるいねこです… /ᐠ˶•ω•ˋ˶ᐟ\ウニャ
よみ | 単語 |
c | ( |
cl | ) |
cs | ( |
cls | ) |
k | 「 |
kl | 」 |
c, | < |
c. | > |
c,l | > |
kd | [ |
kdl | ] |
kc | { |
kcl | } |
後は適宜個人で定型文や名前住所電話番号メールアドレスなど頻繁に入力するものを単語登録しておけばOK。
これで記号入力が苦手な人でも押し慣れたアルファベットキーだけで記号が入力できる。(完全に自分用)