数式検索サイト Approach Zero でネット上の数式を検索する方法

本記事では、インターネット上の数式を検索することができるサイト 「Approach Zero」の使い方について解説します。

(※昨年(2020年)後半にサイトデザインが変わって本記事の画像と見た目が異なる箇所があります。今後記事修正する予定です。)

例えば$\sum\limits_{n = 1}^{\infty} \frac{1}{n^4}$ という数式を検索するとき、Googleなどの通常の検索サイトでは検索に苦労することが多いです。

一応、「sum 1 to infinity 1/n^4」で検索すれば求めたい数式もヒットするのですが、あくまでも「sumと1とinfinityと1/n^4」の文字列を含んだサイトがヒットするだけなので、関係ないサイトがヒットすることが多々あります。
(sumという文字が入っているだけで、$\frac{1}{n^4}$ の総和が書かれているわけではないサイトなど)

その上、検索結果を見ても指定した数式が本当にヒットしているのかどうか判断しづらいので大変不便です。

しかし数式の検索を専門とする数式検索エンジンを用いれば、

  • 特殊な数学記号も難なく検索でき、しかもちゃんとヒットする
  • 数学記号を言葉ではなく「式」として検索にかけられる
    (例えば $\sum$ を「sum/総和」といった言葉ではなく”式”として検索できる。「$\rightarrow$」も矢印としてではなく論理記号として検索できる)
  • $a^4+4b^4$ と $x^4+4y^4$ のように、文字が違っても表す式の内容が同じならどちらにもヒットする
  • 検索結果に数式が表示されるので、望みの数式がちゃんとヒットしたかどうか確認できる

といった多くのメリットを享受できるので、数式検索を使わない手はありません!

それでは、以下で使い方を説明していきたいと思います。

数式の検索方法

はじめに (Approach Zero の要注意点)

このサイトで検索をかけると、アクセスに使用した端末の「国・都道府県・大まかな地域」が他人にも閲覧できる形で記録されてしまいます!

Approach Zeroではアクセス端末の国やIPアドレスの上2桁が表示される、画像

IPアドレスの上2ケタが表示されていることも分かります。

表示されるのは大まかな地域なので自分の正確な住所が知られてしまうわけではないですが、自分の居住都道府県を第三者に知られたくない場合は気をつけてください。

日本でこのサイトを使用する人が増えれば自分の検索履歴が国内の他人の履歴に埋もれるので地域バレを気にする必要が減るのですが、2020年4月時点では日本での利用者が自分以外に確認できないレベルなので現状注意が必要ですね…。

どうしても自分の地域を表示させずに検索したい場合は、Approach Zero のサイトにVPNサービスなどを用いて、別のサーバー経由でアクセスしてみてください。

(もっと国内の利用者が増えてほしい…! みんなこのサイトどんどん使って!!)

サイトのトップページと検索方法

Approach Zero のサイトはこちらです。

Approach Zero: A math-aware search engine.…

サイト上部の灰色の入力欄が検索ボックスで、ここに数式を入力しEnterを押すことで検索をかけることができます。

数式の入力方法は以下の3通りです

  • 数式エディタで入力 (←LaTeXのコードの知識がなくても、直感的に数式を入力できる)
  • 検索ボックスに、LaTeXのコードをコピー&ペースト
  • 検索ボックス内で、LaTeXのコードを入力

各方法で数式を検索ボックスに入力したら、Enterキーを押すか「Search」ボタンを押すことで検索結果画面に移ります。

数式エディタの操作方法

「Lookup symbols」をクリックすると、数学記号を入力できるボタンが現れます。

Approach Zeroの数式エディタ

ボタンを押すと、数式検索ボックスに数学記号が入力されます。

ジャンル名と、それに含まれるボタンの種類は以下の通りです。

ジャンル名 ボタンの種類
Basic +ー×や分数、イコール、不等号、πなどの基本記号 (なおキーボードでの直接入力が可能なものもあり)
Basic 2 累乗、ルート√、総和のシグマΣ、指数関数exp()、対数関数log()など
Set/Logic 集合/論理の分野で使用する空集合∅、否定¬などの記号
Calculus 解析の分野で使用する極限lim、微分記号、積分記号∫、無限大∞などの記号
Geometry 幾何の分野で使用する三角関数sin,cos,tan、角度°、角の記号、ベクトルの矢印など
Greek/Symbols 小文字のギリシャ文字全てと、頻用される大文字のギリシャ文字、整数や実数全体の集合を表す白抜き記号など

Approach Zeroの数式エディタ

入力中の数式はカーソル移動で好きな位置を自由に編集できます。

数字や「+ ー =」などの記号、累乗「^」はキーボードからそのまま入力することもできます。

入力が完了したらEnterキーを押すと、検索ボックスに数式が確定されます。

Approach Zeroの数式エディタ

一度入力が完了した数式も、鉛筆マークのボタンを押すことで再編集できます。入力した数式が不要なら×ボタンで削除することもできます。

Approach Zeroの数式エディタ

数式は複数指定することもできます。

また↑の画像のように、数式だけでなく「prime (素数)」「evaluate (評価)」といった検索キーワードも同時に指定することができます。

ただしキーワードは英語で入力しないとヒットしないので注意してください。

LaTeXコードのコピペ/入力で数式を入力・編集

検索ボックスに数式のLaTeXコードをコピー&ペーストするだけで、数式を入力できます。

入力した数式を編集したい場合や、数式をLaTeXで1から入力したい場合は、「Raw query」をクリックするとLaTeX編集ボックスが現れます。

Approach Zeroの数式エディでLaTeXコードを直接入力

検索結果の見方

検索結果一覧画面

Approach Zeroの数式検索結果

検索結果ではヒットした数式やキーワードが黄色のマーカーでハイライトされて表示されるので、お目当ての情報がありそうなWebサイトにアクセスしてください。

 

Approach Zeroの数式検索結果

検索は数式の文字の表記ゆれにも対応しているので、$a^4+4b^4$ で検索をかけても、同じ式を表す $x^4+4y^4$ もヒットしています!

 

Approach Zeroの数式検索結果

数式の形が完全に一致していなくても、似た形の数式がヒットします

思いついた式を適当に検索にかけるだけで、その式に似た色々な式と情報を探し出すことができる優れものです!

検索の対象サイトについて

2020年4月時点で、数式検索の対象になっているサイトは Math StackExchange と Art of Problem solving の2つの数学サイトです。

これらのサイトはどちらも英語が基本言語になっているので、現時点では日本語の情報は出てこないと思われます。

今後検索の対象サイトがWikipediaやMathWorldなどに広がってほしいですね。

さらなる活用方法

他の人の検索結果を見て楽しむ

記事冒頭で注意喚起したように、このサイトでの検索履歴は誰でも自由に閲覧できます。

他の人が検索した数式から何かアイデアやヒントを得るのもいいかもしれません。

Approach Zeroの他の人の検索履歴

ページ下部にある「query log」をクリックすると、他の人の検索結果が見られる一覧ページに移ります。

 

Approach Zeroの他の人の検索履歴(query log)

検索結果は見るだけでなく、「SEARCH AGAIN」をクリックすることで同じ式を検索にかけることができます。

(この履歴は全部自分のやつだけど(笑))

公式ドキュメント

英語ですが、Approach Zero の詳しい使い方が掲載された公式のガイドサイトがあるので、もっと使いこなしたい場合はそちらをご参照ください。

Tips

以下、自分が使っていて気がついたことなど…

  • 論理記号の矢印は $p\rightarrow(q\rightarrow p)$ と $p\Rightarrow(q\Rightarrow p)$ のどちらでも検索結果は全く同じ
  • $\sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^4}=?$ のように「式=?」の形で検索をかけると、式の答えの求め方が書かれたサイトにヒットしやすい
    ↑ヒットしない場合は、?だけ抜くとよい
Approach Zeroの数式検索結果
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